声楽家♪立原ちえ子さんのBlog です。立原先生の魅力をお伝えするべく卒業生tsunobueが勝手にはじめたBlogでした。さてさて、最近は、Blogをやる気になった先生から届くメールを元に投稿しています。


by tsunobue
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一週間を切りました (アセアセ)

金曜日にプロバイダーのメンテナンスの方が来て下さってようやく繋がるようになりました。

なんでも、私のPCは直結ではないのでランカードを使っているのですが、どうやらプロバイダーの機械とランの機械が繋がっていないらしかったです。

何度か初期化をして繋いでみてくれたそうですが、ダメで別な経由で繋いで暫くは大丈夫でしょう!と言ってくれました。

しかし・・・・・

昨日は殆ど繋がらなくて・・・・・・

イライラ・・・・・・

今日はようやく一発で繋がったので曲目解説を致します。

「幽員」 (ゆういん)

小倉百人一首より

この作品はアメリカ・ニューヨークで書かれ、チャーボドン婦人にに捧げられています。

1919年、山田はカーネギーホールでのコンサートの準備をしていました。
スポンサーである船舶関係の百万長者が5000ドル用意してくれるはずでしたが、急にフランスに旅立ち、秘書ではお金を動かす事は出来ずに、オーケストラに払う2500ドルが準備できずに困っていました。
その時にチャーボドン婦人から「同封のチェックを受取ってください。」と言うような簡単な手紙と共に、オーケストラに払ってもまだ余るほどの金額の小切手を送っていただき無事演奏会を終えたそうです。

その婦人に謝意を表したく、自分の気持ちに相応しい歌詞を探していて、「百人一首」の英訳を見つけて作曲して、婦人に捧げた作品です。

5曲すべて女流歌人です。


小野小町

  花の色は
  うつりけりな
  いたづらに
  わがみ世にふる
  ながめせしまに

美しい桜の色は、世に降り続く長雨にむなしく降りこめられているうちに色あせてしまったわね。
わたしの美しさも同じこと、あの人との仲ゆえにむなしく物思いに沈むうちに、こんなにも容色が衰えてしまった。


右近

  忘らるる
  身をば思はず
  誓ひてし
  人のいのちの
  惜しくもあるかな

あなたに忘れられる私自身のことは何とも思いません。
でも「命を懸けて」と愛を誓ったあなたが、神仏の罰によって命を召されてしまうのが惜しまれます。


和泉式部

  あらざらむ
  この世のほかの
  思ひ出に
  いまひとたびの
  あふよしもがな

私の命は尽きてしまうでしょう・・・・こうしてこの現世を去って赴く(おもむく)死後での思い出に、ああ・・・もう一度あなたとの逢う瀬がほしい!


志子内親王

  玉の緒よ
  絶えなば絶えね
  ながらへば
  しのぶることの
  よわりもぞする

私のはかない命よ絶えるならいっそ絶えなさい
これ以上生きながらえていると、あの人への想いを出すまいとして必死に耐えている心が弱ってしまいそうだから。


二条院讃岐

  わが袖は
  潮干に見えぬ
  沖の石の
  人こそしらね
  かわくまもなし

私の袖は、引き潮になっても現れない沖の石のように誰も知りはしないけれど、いつも切ない涙のために濡れたまま乾く間もありはしないのです。


5曲全部で10分あるかどうかの作品ですが、リズム、臨時記号テンポ、強弱に悩まされおります。



前半最後は

「風に寄せてうたへる春の歌」 三木 露風

これは山田がアメリカから帰った翌年、六甲山で書かれた作品です。土方与志氏と三島梅子氏の結婚祝いに捧げられたものです。

  青き臥床をわれ飾る
  春の恋(古い漢字が出せません)ぐさ種種(くさぐさ)の花をつくして、
  また君がため白地なす、 祝(ほが)ひの風の素絹もて、
  熱き日光(ひざし)を避けまつらむ。

春を呼ぶ春の草と、種種の花をありったけ使って、「青き臥床」青々とした野を飾り付けよう。
そしてまた、あなたのために、白い薄絹のような祝福の風で、熱き日差しを避けてさしあげましょう。


  君がため織る綾錦、
  春の被衣(かつぎ)の恋ごろも
  真昼となれば妙に投ぐ
  あはれ床しき風のをさ

色どりの美しい春の野を、春が織り成す錦の衣にたとえた比喩表現

恋の春を迎えた貴方のために、その身を飾る色どり豊かな綾錦を織り成します。真昼ともなると巧みに錦を織りつつ、かぐわしい野を行き来するーあああれは心引かれる風のおさなのです。

(詩の最後のーおさーですが漢字があるのですが、どうしても出せません。広辞苑では「ひ」織り機の付属の一つ。製織りの際、横糸を通す操作に使うもの。と出ています。)

  光りに震ひ 日に舞える
  汝が吹く笛の 調べこそ
  恋するものの心にか、
  熱き涙と あこがれと
  風はさあらね 節まはし

おまえが吹く笛の調べは、恋する者の心に熱き憧憬を上らせるのか。
そうしておいて、今度は一転、さあらぬ(なにげない)節回しに変わって知らぬ顔・・・・。
(春風に呼びかけている)

  たたへよ、しらべよ、歌ひつれよ
  春ぞ来塗ぬると風の群
  たたへよ、しらべよ、歌ひつれよl
  げににぎはえる恋幸を、
  まことの幸を。

三木露風はこの集を「織られたものの匂ひ」と言われたそうです。

この4狂句は、異国的な、金や象牙の細工では無く、さびた綾錦の匂ひである。そして絹のにほいと手触りとは、最も良く、それは日本のものであると言う事を表しています。そしてまたこの絹の香りこそは私のもっとも愛でるところのものである。
(山田耕筰の付記より)


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by tsunobue | 2006-10-22 14:08 | リサイタル